いま凄い勢いで増え続けているカーシェアリング。実際にマイカーを所有する場合とどっちがお得か調べてみました。
調べてみようと思ったきっかかけは先日家族4人でマイカーで富士サファリパークに行った時のこと。
楽しく遊んで夕方駐車場に戻り帰ろうとしたらなんと車が動きません。
慌ててJAFを呼んだものの、エンジン部が故障していたために、車は近くの修理工場へ。自分たちは近くの駅から電車で帰宅し、修理代やら部品代やら交通費やらで総額15万円の出費となってしまいました。
そこでもう車も古いし買い替えようと思って調べ始めたのですが、いまはカーシェアリングを利用する人が多いという話を聞き、私の場合はどうなんだろうと調べてみることにしたのです。
それでは詳しくみてみましょう。
カーシェアリングとは
カーシェアリングとは、登録を行った会員間で特定の自動車を共同使用するサービスのことです。大手の会社では、タイムズ24が運営するタイムズカーシェア、三井不動産リアルティが運営するカレコ・カーシェアリングクラブ、オリックス自動車が運営するオリックスカーシェアシェアが有名です。
利用方法
1.カーシェアリング会社を探す
まずはカーシェアリング会社を探すところからスタートします。どんな会社がどんなサービスを提供しているかを調べて、自分にあったカーシェアリング会社を選びましょう。
2.カーシェアリング会社の会員登録をする
会員登録をしたい会社が決まったら入会の登録をします。ほとんどの会社はWEB上での登録が可能なので自宅で完結できます。運転免許証とクレジットカードが必要となります。また、資料請求や説明会にて申し込むことも可能です。
3.ICカードを受け取る
会員登録をしてすぐに利用できるわけではなく、実際に利用するためにはICカードを入手しなければありません。送信した書類に不備がなければ自宅にICカードが郵送されてきます。(ICカードなしで即日利用開始ができる会社もあります)
4.車を予約する
予約はネットやスマホから行います。予約は場所や車種などから検索することができ、利用したい希望の時間帯があいていれば予約を入れることができます。
5.ステーションに行く
予約が完了したら予約時間の少し前にステーションに行きましょう。ステーションは個人宅やレンタカー会社の中にある場合もありますがたいていはコインパーキングの中にあります。当然無人なので利用者自らが車を出し入れすることになります。
6.解錠する
ステーションに到着したら予約した車を確認して、車のフロントウインドウやリアウインドウに付いているICカード読み取り機にICカードやスマホをかざして解錠します。
7.車に乗る
ドアが解錠したら車に乗り込みます。グローブボックスの中に車のキーがあるので取り出してエンジンを起動します。車を動かしたら、車が止めてあった場所にスタンドを立ててドライブに出発です。
8.車を返却する
車を使い終わったら元にあった場所に車を戻し、キーをグローブボックスに戻して終了です。最後にICカードをかざしてドアをロックします。
カーシェアリングのメリット
1.維持費がかからない
車を所有していると必ず必要となる駐車場代やガソリン代、保険料や車検代、修理費などのメンテナンス料などの維持費が必要なくなります。また、ガソリンも満タンにして返却する必要もありません。
2.ネットで簡単に予約ができる
一度会員登録さえしてしまえばネットで簡単に予約が可能です。店舗へ出向いて貸し出しの手続きなど必要ないため非常に利便性に富んでいます。
3.24時間いつでも必要な時間だけ予約が可能
深夜だろうと早朝だろうと必要な時に必要な時間だけ利用することが可能です。最短15分から利用できる会社もあります。
4.いろいろな車種を選ぶことができる
少人数のときはセダンとか家族で出かける時にはワンボックスのように用途に応じて様々な車に乗ることができます。なかなか購入が難しい高級車に乗ることもできます。
5.出張先や旅行先でも借りられる
ステーションがあれば面倒な手続きなしで普段と同様に車を使うことができます。出かける前にステーションの場所をチェックしておくとスムーズでしょう。
カーシェアリングのデメリット
1.乗り捨てができない
カーシェアリングでは出発地と別のステーションに返却することはできません。荷物を運んだ後出発地まで戻さないといけないのはちょっと面倒くさいですね。
2.先に予約をされていることがある
カーシェアリングは1台の車を会員間でシェアするシステムなので、週末などでは先に予約が取られていることもあります。
3.車内が汚れていることもある
これは利用者のモラルの問題ですが車内にゴミを放置していたり、タバコの匂いがしたというケースもあったようです。
4.ステーションが都市部に集中している
ステーションはやはり都市部に集中していて、地方や郊外では利用したくてもできない事があります。
カーシェアリングとレンタカーとの違いは?
1.カーシェアリングは事前に会員登録が必要ですが、レンタカーは必要になった時に来店すれば車を借りる事ができます。
2.レンタカーは使用後にスタッフが必ず清掃しますが、カーシェアリングの場合は直前に使った人が汚いままで返却する事があります。
3.カーシェアリングは出発地と同じステーションに返却しなければいけませんが、レンタカーは別の店舗に乗り捨てが可能です。
4.カーシェアリングは24時間いつでも利用できますが、レンタカーは営業時間内に返却をしなければなりません。
5.カーシェアリングはガソリンを満タンにして返却する必要はありませんが、レンタカーの場合は使った分のガソリンを入れて返却せねばなりません。
6.カーシェアリングは予約をネットで完了していればステーション到着後すぐに車を出すことが可能ですが、レンタカーの場合は書類の記入や免許証の提示など手続きに時間がかかります。
各社サービスの比較
カーシェアアリングでは提供している会社ごとに特徴があります。それぞれの特徴をみていきます。
カレコ・カーシェアリングクラブ
カレコ・カーシェアリングクラブは三井不動産リアルティが運用し首都圏を中心に幅広く運用しており非常に利便性の高い会社です。資本力もあるので新しいステーションもどんどん増えております。
URL:https://www.careco.jp/plan/
利用料金
●初期費用0円
●最短30分から10分単位で利用可能です
●月会費980円(入会初月は無料、利用料金として利用可能)
●時間料金(ベーシックプラン)
車種クラス | 10分 | 6時間パック | 12時間パック | 24時間パック | 夜間パック |
ベーシック | 140円 | 4,080円 | 5,700円 | 7,300円 | 2,700円 |
ミドル | 160円 | 4,080円 | 6,700円 | 8,300円 | 3,100円 |
プレミアム | 270円 | 7,600円 | 9,000円 | 11,000円 | 5,100円 |
プレミアムプラス | 500円 | 10,900円 | 12,900円 | 15,800円 | - |
●距離料金
車種クラス | 6時間以内の予約・利用の場合 | 6時間を超える予約・利用の場合 |
ベーシック | 0円 | 16円/km |
ミドル | 0円 | 16円/km |
プレミアム | 0円 | 18円/km |
プレミアムプラス | 0円 | 20円/km |
利用料金=基本料金980円+時間料金+距離料金-980円
●月会費無料プラン・平日プランもあり
カレコ・カーシェアリングクラブの特徴
■選べる車種が豊富
選ぶことのできる車種が他社より豊富です。ベンツやジャガーといった高級車や、キャンピングカー、ワンボックスカーやEV車などラインナップが豊富で目的や気分によって車を選ぶことができます。
■首都圏を中心に増え続けるステーション
ステーション数は首都圏を中心に約2000ヶ所。豊富な資金力を武器にスピード感のあるステーション建設を行っております。
■6時間以内の利用の場合は距離料金が0円
カーシェアリングの場合はほとんどのケースで6時間以内での利用が考えられるため距離料金を気にせず利用できます。
■スマホがキー代わりになる
ICカード不要で自分のスマホでドアを開閉できるのでとても便利です。
■学生割引あり
学生ならベーシックプランまたは平日プランの月会費が4年間無料になります。
タイムズカーシェア
タイムズカーシェアは会員数、ステーション数、車の台数すべてが業界№1のリーディングカンパニーです。
URL:https://share.timescar.jp/
利用料金
●初期費用 1,650円
●月額基本料金880円(利用料金として使用可)
●時間料金
車種クラス | 15分 | 6時間まで | 12時間まで | 24時間まで | 36時間まで | 48時間まで | 72時間まで |
ベーシック | 220円 | 4,290円 | 6,490円 | 8,690円 | 11,990円 | 14,190円 | 20,240円 |
ミドル | 330円 | 6,490円 | 8,690円 | 11,990円 | 16,390円 | 19,690円 | 28,490円 |
プレミアム | 440円 | 8,690円 | 13,090円 | 18,590円 | 25,190円 | 30,690円 | 43,890円 |
●距離料金
車種クラス | 6時間未満の利用お場合 | 6時間以上の利用の場合 |
ベーシック | 0円 | 16円/km |
ミドル | 0円 | 16円/km |
プレミアム | 0円 | 16円/km |
●ナイトパック料金
車種 | 料金 |
ベーシック | 2,640円 |
ミドル | 3,960円 |
プレミアム | 5,280円 |
●給油・洗車料金サービスあり
タイムズカーシェアの特徴
■ステーション数が圧倒的
ステーション数が10000ヶ所を有にオーバー。業界でダントツの首位を維持しています。
■ポイント制度や会員特典が充実
利用金額の3%が還元される、「タイムズクラブ」や各種施設の優待が充実しています。タイムズカーシェアカードを提示すれば各種施設の割引を受けることが可能です。
■2019年10月1日よりタイムズカーを本格展開
無人サービスであるカーシェアリングと有人サービスであるレンタカーを組み合わせた「タイムズカー」の本格展開をスタートしました。利用可能期間が30日間まで、そして一部ステーションや空港までの乗り捨てが可能な点が特徴です。
オリックスカーシェア
オリックス自動車が運営するのがオリックスカーシェアです。全国主要都市に多くのステーションを持つ人気のカーシェアリング会社になります。レンタカーより安い長時間パックが魅力です。
URL:https://www.orix-carshare.com/
利用料金
●初期費用 1,050円
●月額基本料金 840円(利用料金として使用可)
●時間料金
車種クラス | 15分 | 6時間パック | 12時間パック | 24時間パック | 36時間利用 | 48時間利用 | 72時間利用 |
スタンダード | 210円 | 3,700円 | 5,200円 | 6,700円 | 11,900円 | 13,400円 | 20,100円 |
ミドル | 250円 | 3,900円 | 6,200円 | 7,700円 | 13,900円 | 15,400円 | 23,100円 |
デラックス | 310円 | 4,200円 | 6,800円 | 8,400円 | 15,200円 | 16,800円 | 25,200円 |
●距離料金 どの車種クラスも16円/km
●夜間パック
車種 | 料金 |
スタンダード | 2,600円 |
ミドル | 2,600円 |
デラックス | 2,600円 |
●月額利用料0円のプランあり
オリックスカーシェアの特徴
■長時間の利用料金が安い
例えばミドルクラスの車種の72時間の利用料金は23,100円で他社より圧倒的に安く利用できます。
■プランが豊富
上記に記載したプランは個人プランAプランですが、その他に月額料金が無料の個人プランBというのもあり、こちらですと使わない月は支払いがないので年に数回しか利用しない方にもオススメです。
■入会後の特典が多数
プライムステージプログラムなど入会後の特典が充実しています。
その他のサービス提供会社
その他にも、個人間カーシェアリング「エニカ」や東海圏に強い「カリテコ」、ドコモが運営する「dカーシェア」など特徴のある会社がありますので、自分にあった会社を探すとお得に利用できると思います。
まとめ
最後にカーシェアリングが向いている人はどんな人なのでしょうか。それに伴い我が家の場合はどうなのかまとめてみました。
カーシェアリングが向いている人
■とにかく車の維持費を削減したい人
マイカーを所有するには、駐車場代、ガソリン代、車検費用、故障時の修理代、自動車保険代などかなりの維持費が発生します。少しでも家計を改善したい方はカーシェアリングの検討がベターだと思います。
■都内に住んでいる人
カーシェアリング会社のステーションはやはり都心に集中しています。地方や田舎に住んでいる人はやはりマイカーでないと厳しいと思います。
■月に数回しか車に乗らない人
たまに旅行に行くときや買い物に行く時にしか車を使わない場合はカーシェアのほうがお得になります。逆に平日から頻繁に車に乗る人や通勤に車を使う場合はマイカーのほうがお得になります。
■短時間の利用しかしない人
カーシェアリングでは短時間の利用料金がかなり安く設定されています。短時間の買い物だけとか、ちょっとした送迎しか使わないよという人は多いのではないでしょうか。
■チャイルドシートを利用しない人
各社とも4歳から利用できるジュニアシートはすべての車両に完備されているのですが、チャイルドシートに関しては一部の車両にしか設置されていません。小さなお子様のいるご家庭ではカーシェアリング利用のためのチャイルドシートを用意しておく必要があります。
我が家の場合
それでは、我が家の場合はカーシェアリングを導入したほうがお得なのかどうか計算してみました。
我が家の場合は、カレコ・カーシェアリングクラブのステーションが自宅から徒歩3分の地点にあり、チャイルドシートも所有しているので利用に困ることはなさそうです。
車の維持費
月 | 年 | 備考 | |
駐車場代 | 20,000円 | 240,000円 | |
ガソリン代 | 6,000円 | 72,000円 | 年2回程度の旅行 月数回の街乗り |
車検代 | 113,700円 | 2018年実績 | |
保険料 | 39,450円 | ||
メンテナンス料 | 30,000円 | オイル交換、修理費等 | |
合計 | 26,000円 | 495,150円 |
なんと年間約50万円もかかっているんですね。月平均にすると約41000円にもなります。
カーシェアリングを利用した場合(ステーションが一番近いカレコ)
基本料金 980円(利用した月は利用料金に充当)
利用料金 4,080円(6時間パック)
我が家の場合は利用時間6時間以内の街乗りを月2回程度です。
すると毎月の利用金額の合計は、
月会費980円+4,080円×2回-割引980円=8,160円
通常の月であれば、月額8,160円で済んでしまいます。
これ以外に年に2回ほど帰省や旅行などで2泊3日利用することがあります。
この場合は、24時間パック8,300円を3連続で申し込むことになります。
さらに距離料金が発生するので、1キロ16円×500キロで8,000円です。
月会費980円+24,900円+距離料金8,000円-割引980円=32,900円
年間トータルで考えると、
8,160円×10ヶ月+32,900円×2ヶ月=147,400円
なんと年間で347,750円もお得になります。
結論
我が家の車の使用状況の場合、マイカーの所有よりも圧倒的にカーシェアリングの利用のほうがお得という結論になりました。幸いステーションも家から近いため不便はなさそうです。
とにかく車の維持費を削減して、家計をすりむにしたいという方は是非導入を検討してみてくださいね。
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