「二月の勝者」は週刊ビックコミックスピリッツで連載されている高瀬志帆さん原作の中学受験を描いた漫画で、2020年7月より日本テルビで放映される事が決まっていますね。
只今新型コロナウイルスのため自宅待機となり、時間ができたため「二月の勝者」を7巻まで一気読みしたので、本日は感想と中学受験の現状について記載したいと思います。
二月の勝者とは
君達が合格できたのは、父親の「経済力」そして母親の「狂気」
こんな衝撃的なセリフからスタートします。
物語の舞台は、「桜花ゼミナール」という最大手塾に挑む準大手塾の一教室で、「塾講師は教育者ではなくサービス業ですよ。」と言い切る新任の校長と純粋な心で子どもと接しようとする新任の女性講師が主人公です。
2月の受験本番に向けての親たちの葛藤、子ども達の苦難、成長を描きながら、次々に飛び出す衝撃的なセリフ、中学受験のリアルに迫った数々のデータが満載で、ただの漫画の枠にとらわれず、中学受験の入門書としても大変役にたちます。
衝撃的な真実をついたセリフ
「二月の勝者」では衝撃的なセリフの数々が飛び出しますが、真実をついているので妙に納得してしまいます。
- 君達が合格できたのは、父親の「経済力」そして母親の「狂気」
- 勇人にどんな敵でもラスボスでも倒せるクソつええ武器持たせたいんだよ。そのためなら、課金ゲー上等!!
- 凡人こそ、中学受験をすべき
- 他に好きなことがある子ほど受験をやめなくていい
- 塾講師は「教育者」ではなく「サービス業」ですよ。
- 「スポンサー」すなわち「親」です。
- 「受験塾」は「子どもの将来」を売る場所です。
このようなセリフが次々に飛び出してくるのですが、私が一番納得してしまったのは、「勇人にどんな敵でもラスボスでも倒せるクソつええ武器持たせたいんだよ。そのためなら、課金ゲー上等!!」というセリフです。
これは夫のくだらない娯楽よりも我が子の教育にお金を使いたいという気持ちの妻が言い張ったセリフですが、共感される方が多いのではないでしょうか。
私も子供に教育費をかける事によって、子供に将来やってくる様々な困難に打ち勝つ事ができるならば、いくらでもお金を使ってしまいそうです。
豊富な中学受験のデータ
「二月の勝者」にでてくるデータは中学受験の概要のイメージを掴むのに十分なデータがそろっています。
- 第一志望に受からないのは7割
- 中学受験にかかる費用
- 2020年大学受験改革
- 中学受験における偏差値50はすごい
- 凡人こそ中学受験すべき
このような情報がデータを取り入れながら漫画で詳しく解説しています。
例えば「凡人こそ中学受験すべき」これはサッカー少年の親を説得するために言い放った言葉なのですが、
全国のサッカー競技人口約5万8千人
毎年プロサッカー選手になれるのは120人(J1~J3)
よってプロサッカー選手になるる確率は約0.21%
これに対して中学受験では、
首都圏一都三県受験者数およそ5万2千人。
最難関東京男女御三家募集定員1,340人
御三家に受かる確率は2.58%
憧れの難関校くらいまで入れると10%弱。
スポーツや芸術・音楽など才能が物を言う分野は本当に厳しい。
まだ、勉強のほうが努力のリターンが得やすいです、と。
このように中学受験に関するあらゆるデータが満載なので、楽しみながら中学受験のリアルを知ることができます。
感想
とても面白くて一気読みしてしまいました。
我が家は中学受験に関してはできればさせたくないという立場なのですが、「二月の勝者」を読んでいると、大変かもしれないけど、こういう経験をさせるとそれはそれで子供の成長につながるのかなとも思いました。
しかしやはり我が家は幼稚園受験、小学校受験が子供の教育にとってベストであるという考えは変わらないのでこのまま進んでいくつもりです。
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